いつか書く手紙

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2007年 08月 19日

夜の海





夜の海に、サンダルのまま足を突っ込むと
粗い砂がさわさわと足指の股に入ってきて
このまま蟹になってしまいそう。うづもれて。

退いては寄せる白い泡沫をみながら
穿いている麻のパンツが長いので、太腿までくるくると巻き上げて
できる限りに短くして

水の中へ入ってゆく。

暗い中にほの白くむっちりした脚が浮かんでいて
海の向こうに目を凝らすと
青銅器のような色をした水のかたまりが、押し寄せてきて
わたしもその一部になってしまいそうでとてもこわいけれど
少しの間じっとしていた。

後ろで砂浜の上に残っている友だちが
よさそうやねー、おー何かよさそうやーねー
と声をかけてきてくれる。
その声をきいている。

しばらく波にあたっていた。
そのぬるさは素晴らしかった。
浜に着いたときには水色と桃色だった空は、もうすっかり暮れた。
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by writetoyou | 2007-08-19 13:11 | 夏の帰省


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